土星の輪は、早ければあと1億年で消滅する――。米航空宇宙局(NASA)がそんな研究成果を発表した。輪を構成する氷の粒が「雨」になって土星に降り、輪がなくなるという。
NASAによると、輪の氷の粒子は、太陽の紫外線を浴びて電気を帯びており、土星の磁場の作用を受けて地表に引き込まれ、雨となって大気に降り注いでいる。
ハワイのケック望遠鏡で観測した結果、雨量は「オリンピック用のプールが30分で満杯になるほど」で、推計すると輪の寿命は3億年。さらに土星探査機「カッシーニ」が捉えた赤道付近のデータを考慮すると、輪の寿命は残り1億年に満たないという。
土星の輪については、土星が誕…