「平成」最後の新入団選手として今春、日本ハムでプロ野球選手としての一歩を踏み出す金足農(秋田市)の吉田輝星投手(17)。新しい年の始まりに、夏に一緒の時間を過ごしてきた担当記者が、高校野球での思い出やプロでの抱負などを聞きました。
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高校生活は、今までの人生の中で一番濃い3年間でした。(昨夏の)甲子園は楽しかった。一番印象に残っているのは、準々決勝の近江(滋賀)戦。スクイズが得意なチームとして、(九回裏の2ランスクイズという)理想の形で逆転できました。
小学3年で野球を始めてから、プロ選手に憧れていました。高校3年の夏までは進学を考えていましたが、甲子園で自分のストレートで強豪校を抑えられたことが自信となり、だんだんとプロへの気持ちが強くなりました。人生の中で大きな挑戦ですが、後悔はしていないです。
寮生活も近づき、プロ入りの実感が湧いてきました。仲間には「1年目から10勝は当たり前だぞ」とハードルを上げられます。特に打川と(菅原)天空(たく)(選手)がひどい(笑)。そんなとき、「そうだよ」って返します。高校時代も口に出すことが、だんだんと現実になったので。言霊は実感しているし、今でも大事にしています。
自分たちは「全力」がモットーでした。全力だけではなくて、自分で考えることも大切です。後輩たちに伝えたいのは、試合は「楽しんだもの勝ち」。試合を楽しむために練習できつい思いをできれば、勝てると思います。
目標は日本一のピッチャー。試合ごとに調子を乱さず、日本一と言われるストレートを投げたい。プロに入っても、向かっていく強い気持ちを持ち続けます。(神野勇人)