ギリシャで8日以降、記録的な寒さが続いている。国立気象台によると、10日から回復する見通しだが、温暖な気候で知られるエーゲ海沿いのビーチが雪に覆われた。パルテノン神殿などの遺跡が立ち並ぶアテネの中心部でも約10センチの積雪があり、人々の暮らしに影響が出ている。
アテネ通信などによると、強い寒気の影響でギリシャ北部のフロリナで8日にマイナス23度を記録。国内各地で学校の休校や道路の閉鎖が相次ぎ、パルテノン神殿などがある観光地「アクロポリスの丘」も閉鎖に追い込まれた。
地中海の島々も、零下の冷え込みとなった。中東などから欧州を目指す難民がエーゲ海を渡って最初に到着するレスボス島では8日、難民キャンプのテントで生活していたカメルーン出身の男性が死亡しているのが見つかった。低体温症とみられる。(ローマ=河原田慎一)