今年で13回目を迎える東京マラソンが3日に開催される。昨年10月のシカゴ・マラソンで2時間5分50秒の日本記録をマークした大迫傑(すぐる、27)=ナイキ=が、自身4度目のマラソンに挑む。今年9月に行われる、東京五輪の代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)に向けても試金石となる戦いだ。
1日に開かれた記者会見で目標タイムを聞かれた大迫はボードに「?」を六つ書き込んだ。「今までタイムを気にして走ったことはない。良ければ良いにこしたことはないが、気象条件とか当日のペースに左右されるので、こだわりすぎると力んでしまう」。記録より勝負。いつの場合もこれが大迫の身上だ。
デビュー戦となった2017年4月のボストンを含め、マラソンは過去3度走っているが、いずれも3位。4度目の今回は、2時間3分台の自己記録を持つケネニサ・ベケレ(エチオピア)の欠場もあり、連覇を狙うディクソン・チュンバ(ケニア)らとの優勝争いとなりそう。「過去3回のマラソンとは比べられないが、今回もいろいろ大変な練習を、妥協なく乗り越えられた。充実感をもってスタートラインにつける」。東京マラソンが2012年にワールド・マラソン・メジャーズに加わって以降、初の日本選手優勝の可能性が出てきた。
ペースメーカーは30キロまでの1キロごとを2分57~58秒で刻む予定。このペースだと2時間4分29秒から5分11秒でのフィニッシュとなる。大迫も優勝することができれば自然と記録もついてくるだろう。(堀川貴弘)
村山謙は欠場
東京マラソン財団は1日、国内招待選手の村山謙太(旭化成)がけがのため欠場すると発表した。村山謙は2月3日の丸亀国際ハーフで転倒し、両足を負傷した。ワイルドカードでMGC進出を目指すために4月のハンブルクマラソンをめざす。