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走り幅跳び選手、所属先は小さな和食店 常連もサポート

スポーツ好奇心


夫婦2人で切り盛りする和食店を所属先とするアスリートがいる。陸上・女子走り幅跳びの中野瞳(28)=和食山口。「この名前をつけて試合に出場することが一番モチベーションが上がる」。どんなときも前を向いて競技に打ち込めるのは「第二の我が家」の応援があるからだ。


「大将、おかみさん、お昼ごはんお願いします!」


母校・筑波大の競技場で午前の練習を終えて真っ先に中野が向かうのが、茨城県つくば市内にある和食店「和食山口」。「大将」と呼ぶオーナーの山口順二郎さん(71)が手際よく料理を準備し、「おかみさん」と呼ぶ妻の京子さん(72)がカウンターに料理を運ぶ。この日は刺し身定食。その日あった出来事や自分が出場した大会の話題で会話が弾む。2人とは、もう7年の付き合いになる。


中野は兵庫・長田高2年のとき、現在も高校記録として残る6メートル44(自己ベスト)をマークした実力者だ。筑波大に進学後、「陸上だけしていると、自分のコミュニティーが狭くなる」と思い、4年生のときにアルバイトを始めた。それが和食山口だった。


大将の真摯(しんし)に仕事す…


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