陸上男子100メートルは全米大学選手権で日本記録の9秒97をマークして3位に入ったサニブラウン・ハキーム(米フロリダ大)に大きな注目が集まっている。ところが、11日に国際陸連が発表した世界ランキングによると、今季追い風参考の9秒96も含め9秒台を3度記録しているサニブラウンは29位で、日本勢では11位の桐生祥秀(日本生命)、18位の山県亮太(セイコー)を下回っている。いったい、どういうことなのか。
今季から正式に導入された世界ランキング制度は、1レースにつき、記録をポイント化したものと、大会の順位スコアを足したものが得点となる。トラック種目の場合、上位5レースの平均値が、その選手の得点。桐生は1277点、山県は1243点、サニブラウンは1216点となっている。
桐生の場合、最高得点は今年のアジア選手権(ドーハ)を10秒10で制した時の1342点。山県は昨年のアジア大会(ジャカルタ)で10秒00をマークし、3位に入った1296点が最高得点だ。一方のサニブラウンは9秒97の日本記録をマークした全米大学選手権でも1262点にとどまっている。この差は大会の格付けが要因だ。
トラック種目の場合、大会が五…