スポーツ界において女性指導者や役員はなぜ少ないのか。2014年から順大女性スポーツ研究センター長を務める小笠原悦子さんに聞いた。
国際女性デー インタビュー特集はこちら
――日本スポーツ界の女性役員はまだ1割台です。
「94年の世界女性スポーツ会議で採択された『ブライトン宣言』では、2005年までに各国の組織(JOCなど)の意思決定できる女性役員を20%に、さらに14年の『ブライトン・プラス・ヘルシンキ宣言』では、20年までに少なくとも40%まで高めることが提案された。世界の流れに比べると、日本の取り組みは遅れていると言わざるを得ません。20年東京大会で世界から視線が注がれるにもかかわらずにです。ただ、意識し始めた点は評価をしています。17年にスポーツ庁などのスポーツ団体が、14年のブライトン宣言に署名をした。大きな変化です」
――そもそも、なぜ女性役員は少ないのでしょう?
「日本には『男は仕事、女性は…