やべっちは、おじいちゃんになるまで続けるつもりだ。「やべっちF.C. 日本サッカー応援宣言!」が先月、放送800回の大台に乗った。2002年ワールドカップ(W杯)日韓大会前からテレビ朝日系列で毎週、放送されている長寿番組。選手の素顔をのぞける企画も人気で、存在感を示している。
当初からメインキャスターを務めるお笑い芸人「ナインティナイン」の矢部浩之さん(47)は「選手から『小学生から見ていました』『出るのが夢でした』って言われるのは、めちゃめちゃうれしいですよね。それは老けるわな、こっちは」と笑みを浮かべる。かつてテレビ東京で放送された名物番組「三菱ダイヤモンドサッカー」は、1968年4月からの20年間で計994回を重ねた。「それ、ちょっと目標になりますね」
矢部さんは選手のすごみを見聞きして、素直に感嘆する。そこには既存の番組に違和感があったからだ。「プロ経験のないタレントさんが日本のサッカー、選手のことをけっこう厳しめに言っていたんです。海外をベタ褒めして。なんか、それが引っかかっていて。どんなに下手でも、誰よりも走る選手もいる。やっぱりプロはすげえなって」。尊敬する姿勢は選手にも伝わっている。長友(ガラタサライ)はW杯ロシア大会からの帰国直後、インタビューを自ら希望してきた。
放送時間は日曜深夜(月曜午前)0時5分開始で、録画して見る人も多い。サッカー好きだけでなく、子供や女性にも見てもらえる番組作りを心がける。山下純平プロデューサー(41)は「選手の人間性を見てもらい、感情移入してもらえるようにしたい」と語る。
■選手がカメラ持ってリ…