競泳の世界選手権(7月、韓国)に臨む日本代表メンバーが9日、発表された。8日まで行われた日本選手権の個人種目で派遣標準記録を突破して代表入りした選手は10人にとどまった。前回の世界選手権が開かれた2017年の日本選手権では、17人。東京五輪前年のいま、何が起きたのか。
五輪前だからこそ、競泳陣は休む勇気も 萩原智子の目
有力選手の欠場や不調があったことは否めない。昨年のアジア大会MVPの池江璃花子、16年リオデジャネイロ五輪金メダルの萩野公介と日本代表の常連2人が欠場した。女子100メートル平泳ぎの日本記録を持つ渡部香生子は高熱に見舞われた。
一方でタイムの壁を越えられない選手が目立った。
国際大会に出場するには、選考会の決勝レースで、日本水泳連盟が世界トップ選手の記録を参考に定めた派遣標準記録を切り、上位2人に入らなければならない。この記録はリオ五輪翌年の17年に緩められ、年々引き上げられてきた。早い時期に多くの選手に国際経験をつませて成長を促し、最終的には東京五輪でメダル争いができる選手を選抜するのが狙いだ。
選手からすると、五輪が近づく…