英国の欧州連合(EU)からの離脱が12日午後11時(日本時間13日午前7時)に迫っている。離脱の条件はいまだ定まらず、メイ首相は、10日のEU首脳会議で短期の離脱延期に理解を求める方針だが、「決められない英国」に業を煮やした国が延期自体を認めず、このまま「合意なき離脱」となる可能性もある。延期か合意なき離脱か。今週が山場となりそうだ。
メイ首相は既に、当初3月29日だった離脱日の4月12日への延期をEUに認めてもらった。10日の首脳会議で再び、6月30日までの延期を要請する考えだ。9日には急きょベルリンとパリを訪れ、独仏首脳に理解を求める。
メイ氏の作戦は、10日までに協定案や関連文書を英議会で可決させた上で、「短期間の延期でスムーズに離脱できる」とEU側を説得するもの。国内法を整え、5月下旬の欧州議会選前の離脱も描いていた。
だが、肝心の英議会での可決は見通しがない。協定案がすでに3回も否決されたため、メイ氏は反対を続ける与党内の強硬派を見限り、最大野党・労働党の協力を仰ぐ方向に転換したが、EUの関税同盟に残る是非などをめぐって隔たりは大きいままだ。
一方、英メディアによると、E…