「今回ほど距離感を感じたことはない。こんなにかみ合っていないのか」 トヨタ自動車の2019年春闘。回答日を1週間後に控えた労使交渉の場で、豊田章男社長はいらだちを隠さなかった。 1台の車を共同利用するシェアリングや日進月歩の自動運転技術など、業界を取り巻く環境は激変。競争相手はグーグルなど海外の巨大IT企業にも及ぶ。自身が「生きるか死ぬか」と表現する危機感が社内で共有されていない。そんな問題意識があふれ出ていた。 交渉は長引いた。 回答日の数日前にトヨタ労使が賃上げ議論に決着をつけ、内容が報じられるとそれをほかの国内企業の労使が自社の賃上げの参考にする――。従来の春闘ではそんな構図が続いてきた。トヨタが「相場役」と言われてきたゆえんだ。 今年は最終盤になっても決着がつかず、労使の議論は夜通し続いた。 「今日中に方向性が出る状況ではない。時間がかかっている」。回答日前日の3月12日夜。トヨタ労使の決着をいまかいまかと待ち構える報道陣に囲まれ、トヨタ自動車労働組合の上部団体幹部は困惑した様子で同じ説明を繰り返した。 結果が組合員に伝えられたのは、回答日当日の早朝。トヨタ労使の決着内容が回答日当日まで報道されなかったのは、1兆円の経常利益を見込みながらベアゼロ回答となった02年以来だった。 回答の中身も異例だった。組合… |
「生きるか死ぬか」 トヨタ、異例ずくめの19年春闘
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
かんぽ生命と日本郵政、保険営業を自粛へ 8月末まで
「変なホテル」海外に 買収仕掛けたHISトップに聞く
停止まで2日? セブン・ペイ社長「我々の感覚と違う」
連合の神津会長、3期目続投へ 求心力失うなか人選難航
株主総会、出席者にミニトマト? 変わり種の土産でPR
パワハラの労働相談、7年連続で最多 18年度8万件超
リクシル株主総会、マークシートで役員投票 集計長引く
リクシル内紛、拍手の中で決着 創業家排除に支持集まる
不振のRIZAP、株主総会で社長謝罪 意外に荒れず
消費税10%引き上げ明記、骨太の方針 参院選の争点
投資失敗→役員報酬減 農水ファンド、業績連動へ
福岡の商業施設「天神コア」、20年3月閉館 再開発で
企業の大規模停電「対策できていない」48% 防災白書
故障部品、AIが見つけます エアコン修理でダイキン
老舗温泉、高級化の波 投資続々「国内外の富裕層呼ぶ」
就職氷河期世代、3年で正規雇用30万人増へ 骨太原案
MSやグーグルも続々参入 クラウドゲームの波が来た
中西・経団連会長の容体「薬効果あり体調改善」
就活の選考が解禁 でもすでに「5割超が内定・内々定」
日本企業の視察受け入れ「メリットない」 米中で嘆き
社長頂点のピラミッド組織の限界 幸せ生む組織論の極意
叱っても届かない 部下と心を通わせる「浮輪言葉」の力
フィアット、ルノーに経営統合提案 世界トップの連合へ
経団連会長、病院検査で総会欠席 他の予定も相次ぎ中止
日本で活動する韓国企業、5割が「ビジネス環境が悪化」










