2016年の米大統領選でロシアがトランプ陣営に肩入れして介入した「ロシア疑惑」の捜査報告書をまとめたマラー特別検察官が29日、司法省で記者会見し、捜査が終結したことを明らかにした。マラー氏が一連の捜査について公的に説明するのは初めて。
マラー氏は、焦点となったトランプ氏の司法妨害疑惑について「政府の根幹に関わる」と捜査の重要性を強調。その上で、「長い間の司法省の方針で、現職の大統領は訴追できない」との認識を改めて示した。「トランプ氏が犯罪に関与していないという自信があれば、我々はそう述べていた」とも語った。捜査を正式に終結し、特別検察官を辞任すると表明した。
マラー氏は、現職大統領は訴追できないとする司法省の内規の存在をあげ、「大統領を訴追するということは我々が検討することができない選択肢だった」と振り返った。
さらに、マラー氏は「私がこのように(公で)話すのは今回が唯一の機会だと願う。この決断は自分で行った」とし、野党民主党が求めている議会での証言に消極的な姿勢を示した。さらに「(捜査報告書の)書面が全てを語っている」とも語り、「捜査についてこれ以上話すことは適切だと考えない」とした。
トランプ大統領は声明後にツイッターに「マラー報告書から何も変わらない。証拠不十分な人間は我が国では無実だ。捜査終結!ありがとう」とつづった。
米司法省は4月18日、マラー…