「飛鳥美人」の極彩色壁画で知られる奈良県明日香村の高松塚古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)の石室の実物大レプリカが4日、同村の奈良文化財研究所飛鳥資料館の前庭に展示された。
高松塚古墳は2004年、石室に描かれた壁画がカビなどで劣化していたことが判明。文化庁は07年、石室を解体して壁画を古墳の外に取り出した。
石室解体を担当した奈良市の飛鳥建設が、石室のレプリカをつくって実験を重ねてきた。解体後、レプリカは飛鳥資料館で保管されてきたが、今回、実際の石室の大きさに加工し直し、公開することになった。
同館の前庭には「須弥山(しゅみせん)石」など村内でみつかった石造物のレプリカも展示。いずれも無料で見ることができる。問い合わせは資料館(0744・54・3561)。(田中祐也)