第101回全国高校野球選手権大会を盛り上げる大会歌「栄冠は君に輝く」のダンスパフォーマンスを、遊学館高校(金沢市)の吹奏楽部とバトントワリング部の計約90人が、12日に石川県立野球場である石川大会の開会式で披露する。
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遊学館は、春夏計7回の甲子園出場経験がある強豪。吹奏楽部は北陸吹奏楽コンクール金賞の常連で、昨年の開会式でもマーチングで行進を先導した。バトントワリング部も昨年の全国大会(高校の部バトン編成)で文部科学大臣賞を受賞した実力派だ。
取り組むきっかけは吹奏楽部顧問の大嶋直樹教諭(40)。今夏の全国選手権大会のために精華女子高校(福岡市)の吹奏楽部とダンス部が出演したCMを見て、「マーチング技術が高く、教室から球場へと展開する映像構成も面白い。憧れの名門の精華女子がやっているなら、うちもやってみたい」と思い立った。
繊細なクラリネットで始まって、次第にテンポを上げる演奏に加え、躍動感あふれるダンスも特徴だ。最後に人文字で「101」も作る。「せっかくならダンスも」と、バトントワリング部に声をかけて強力タッグが実現。県高野連に相談したところ、「ぜひ開会式で」と歓迎された。
楽譜は、精華女子から貸してもらい、ダンスは、バトンを使った振り付けにアレンジ。6月下旬から集中的に合同で練習してきた。
7日の練習では、蒸し暑い遊学館の体育館内に大きなかけ声が響いた。吹奏楽部員が軽快に行進し、カラーガードの旗を勢いよく振る。前方ではバトンがクルクルと宙を舞った。
バトントワリング部部長の中野稚奈梨(ちなり)さん(3年)は「野球部への応援も込めて、バトンで魅せられるよう頑張りたい」。吹奏楽部部長でクラリネット担当の沢野理子(りこ)さん(3年)は「曲はもちろん知っていたけど、動きがついたらカッコイイと思った。二つの部の良いところを見せて、高校野球ファンの方々に楽しんでもらえれば」と意気込む。(浅沼愛)