中国の孔鉉佑駐日大使はこのほど東京の日本記者クラブで、中国と世界の感染防止・抑制状況及び中日関係について演説した。中国新聞社が伝えた。
孔大使は「2か月余りの非常に困難な阻止戦を経て、中国の感染防止・抑制状況にはポジティブな変化が生じ、段階的な成果を挙げている」と指摘。
「各国での感染の発生と拡大という新たな状況に鑑み、中国は自らの直面する困難を克服し、新型コロナウイルスとの戦いにおける国際協力を支えるために世界保健機関(WHO)に2000万ドルを寄付し、日本を含むすでに感染の生じている国々に防疫物資を提供するとともに、一省が一国を支援する方法で感染状況の深刻な国々を支援している。例えば四川省の専門家チームをイタリアに派遣し、広東省の専門家チームをイラクに派遣し、江蘇省の専門家チームをパキスタンに派遣し、上海市の専門家チームをイランに派遣して支援している」と述べた。
孔大使は「中国の政府と国民が新型コロナウイルス感染症と戦う過程において、日本を含む世界の多くの国々が支援の手を差し伸べた。日本の政府と各都道府県は直ちに防疫物資を提供して、中国側の感染症との戦いにおける焦眉の急を緩和した。日本企業は次々に惜しむことのない支援金を出し、友好的団体や一般市民も中国国民の感染症との戦いに貴い支持と無私の援助を寄せた。新型コロナウイルス感染症が日本国内で拡大すると、中国の政府と地方政府、民間企業も日本側にマスク、防護服、PCR検査キットなどの防疫物資を提供した。両国の専門家は直ちに電話会議を行い、感染防止・抑制措置などについて話し合った。また、日本の街頭でマスクを無料で配り、様々な方法で日本の人々の友好的な思いに応えた日本滞在中の中国国民もいる。日本での感染状況の推移の現状に着目し、中国政府は第一陣の支援物資に続き、近く第二陣の政府支援を行う計画だ」と述べた。
両国、さらには地域及び世界の各国との公衆衛生分野の協力をどう拡大するかについて、孔大使は(1)中日両国が引き続き連携して感染症との戦いで協力する(2)中日韓及び地域の公衆衛生分野の協力を強化する(3)グローバル・ヘルス・ガバナンスを推進する(4)世界経済を速やかに下支えすることを提言した。
孔大使は最後に「今回の感染症の発生後、多くの日本メディアは中国の感染状況を客観的、理性的に報じ、両国が互いに防疫物資を寄贈し合っている状況を積極的に報じて、両国民の理解と相互信頼の増進に重要な役割を果たした。この機会を借りて皆さんに感謝したい。皆さんが今後も引き続き中日関係の安定した健全な発展のためにポジティブな誘導作用を果たすことを希望する」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年3月30日