第一に、中国における総合的生産コストには競争上の優位性が十分に備わる。豊富な資源の優位性だけでなく、中国の技術の進歩、大規模の経済、産業クラスターはいずれも総合的コストの引き下げを後押しする。供給チェーンを大規模に、長期にわたって中国から外部へ移転しようとしても、十分な原動力をもっていない。
第二に、中国には世界で唯一の整った供給システムがある。1つの国の中で研究、開発、設計、生産、マーケティングなど商業化のすべてのプロセスを完了できる。これは世界規模でみてもまれなことだ。少数の産業供給チェーンが外部へ移転することはあるかもしれないが、供給チェーン全体の調整には長い時間がかかり、難度は高く、コストも高く、適切な移転先を探すことも難しい。
第三に、中国には極めて大規模な国内市場と巨大な消費高度化のポテンシャルがある。ここ数年間も、中国市場は多国籍企業に対して強い誘致力をもち続け、多国籍企業は中国現地での生産・販売モデルを強化し続けた。
第四に、中国にはますます注目を集める研究開発能力とイノベーション能力がある。中国の人口ボーナスは徐々に消滅しているが、エンジニアのボーナスが徐々に発揮されるようになってきた。人口高齢化の問題に直面しても、中国のミドル・ハイクラスの技術力の高い労働力人口は急速に増加し続け、毎年800万人を超える大学新卒生の規模は世界に誇れるもので、研究開発の能力がますます向上している。
世界的な感染拡大という背景の下、中国はすでに国内の感染状況を効果的に抑制し、生産と生活の秩序が急速に回復している。中国は他国と比較すれば世界で生産能力が最も安定した地域であり、現時点で世界の製造業の避難港となっている。このことは中国のガバナンス能力をよりよく証明するものであり、より多くの投資家に産業チェーンを中国に配置することがより安全であると認識させるものだ。こうした状況の中で、中国はいっそう改革開放の拡大を堅持し、ビジネス環境の最適化を加速し、グローバル産業チェーンとハイレベルの海外資本に対する誘致力を高め、グローバル産業チェーンにおける中国のさらに明確な優位性を構築する必要がある。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年4月15日