局地的な洪水災害が突出 主流は引き続き相対的に安定
第1号洪水が襲来し、主流の洪水対策が緊迫している。実際、支流と中小河川には早くから洪水警報が発動されている。
同委水文局長江水文情報予報センターの楊文発副センター長(正シニアエンジニア)は、「流域の一連の中小河川で対策の規模を上回る洪水や歴史的な洪水が相次いで発生し、土石流災害や都市部の内水がたびたび起きていることは、今年の長江流域の雨の特徴と切り離せない」と述べた。
楊氏の説明によると、「今年は、特に6月は、長江が大雨になり、降水量は多く、雨雲の動きは速く、雨の範囲は広く、大雨の極値が突出するなどの特徴がみられた。こうした特徴から大雨の降る地域が持続的に集中するということがなかなかなく、大雨洪水が重なったり主流と支流にそろって洪水が起きるという現象はみられず、そのため今年はまだ深刻な洪水は発生しておらず、局地的に洪水災害が起きても長江の主流は相対的に穏やかな状況が続いている」という。
しかし状況がこうだからといって、長江主流の洪水を心配しなくていいというわけではない。陳氏は、「長江の洪水対策はまだ重要なタイミングにはさしかかっていない。流域に大規模な洪水が発生する可能性は依然として存在する」と警告した。
同委が今年4月に打ち出した出水期中長期予測によれば、20年の長江流域の気象の年間の偏差の状況は、地域的に大規模な洪水が発生する可能性が大きく、さらに流域で大規模な洪水が発生する可能性もあるという。気象・水文の現状と補助的分析を踏まえ、同委は現在こうした判断を維持している。