ポスティングシステム(入札制度)での米大リーグ移籍を求める西武の松坂大輔投手(25)は27日、埼玉県所沢市の球団事務所で黒岩彰球団代表と会談した。黒岩代表は「来季必要な選手で、メジャーに行かせることはできない」と、来季のメジャー移籍を認めない方針を伝えた。松坂は「簡単にあきらめない」と改めて移籍を要望した。
松坂は昨季、初めて正式にメジャー志望を球団に伝え、星野好男・オーナー代行兼球団社長が「万人が認めれば、私だけ『ノー』とは言えない」と今季の成績次第で移籍も認める考えを示していた。
今季の松坂は14勝13敗、防御率2.30、奪三振226で、4度目となる最多三振奪取のタイトルを獲得。星野社長が同席しなかったことから球団としての成績への評価はしなかったが、黒岩代表は「彼の力が必要」とあくまで日本一奪還に向けたチーム編成上の判断であることを強調した。松坂は「(今季がメジャーに)行ける成績ではないと言えば、どれくらいの成績ならOKなのか」と話し、成績の評価による判断を求める方針。
防御率、奪三振などで自己最高の成績を残した松坂は「個人的には最高のシーズンだった」と自己評価する。次回会談の日程は未定だが、星野社長も同席し、成績の評価などを話し合う予定。プロ7年目の松坂はフリーエージェント(FA)権の取得が早くて08年オフとなる。【高山純二】