【NQNニューヨーク=古江敦子】26日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が大幅に反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の4月物は前日比2.82ドル(5.5%)安の1バレル48.17ドルで取引を終えた。一時は47.80ドルと、期近物として5日以来3週間ぶりの安値を付けた。米国の原油在庫が過去最高水準にあることが引き続き嫌気され、需給の緩みが長引くとみた売りが膨らんだ。
朝方発表の米新規失業保険申請件数が前週から増えた。米景気回復に勢いにやや慎重な見方が出て、原油需要が伸び悩むとの観測が相場の重荷になった。
外国為替市場でドルがユーロなど主要通貨に対し上昇した。ドル建てで取引される原油の割高感から売りが出やすかった。
ガソリンは反落。ヒーティングオイルは続伸した。
一方、金先物相場は続伸した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である4月物は前日比8.6ドル高の1トロイオンス1210.1ドルで終えた。米連邦準備理事会(FRB)が政策金利の引き上げを急がないとの見方が根強く、緩和的な金融政策に伴う余剰資金が市場に流入し続けるとの観測が相場を支えた。
上値は重かった。外国為替市場でドルがユーロに対して上昇し、ドルの代替投資先とされる金に売りを促した。
銀は上昇、プラチナは続伸した。