気象庁は13日、蔵王山(宮城・山形県)で火山性地震が増加し、今後小規模な噴火が発生する可能性があるとして、火口周辺警報を出した。火口周辺から1.2キロの範囲で大きな噴石の飛散に警戒を呼びかけている。
蔵王山では4月に入り、火口湖の「御釜」付近が震源とみられる火山性地震が増えている。13日午後2時までに182回の火山性地震を観測し、2010年に常時監視を始めて以来、月別で最多となった。
警報の対象は宮城県蔵王町など5市町。冬季閉鎖を終えて4月下旬に開通予定だった山岳道路の一部も含まれており、宮城県は開通を見送る。
蔵王山では5段階で危険性を示す「噴火警戒レベル」を導入していない。今回の警報は火口周辺への立ち入りを規制する「レベル2」と同程度の注意を求めている。