【シリコンバレー=小川義也】米マイクロソフト(MS)が23日発表した2015年1~3月期決算は、純利益が前年同期比12%減の49億8500万ドル(約5960億円)だった。パソコン(PC)需要の低迷に加え、ドル高やノキア(フィンランド)から昨年買収した携帯電話端末事業の統合費用も重荷となった。
売上高は6%増の217億2900万ドル。ドル高の影響を除いたベースでは9%の増収だった。MSは昨年7月に従業員の約14%に相当する最大1万8000人の削減を発表。1~3月期は関連費用として1億9000万ドルを計上した。
基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」のライセンス販売収入が落ち込む一方で、力を入れるクラウドサービスは好調を維持した。IT(情報技術)インフラを提供する「アジュール」など企業向けクラウド事業の売上高は約2倍に拡大。クラウド経由で業務ソフトを提供する「オフィス365」の個人利用者数は1240万人と、昨年10~12月期より35%増えた。
自社開発したタブレット「サーフェス」関連の収入も前年同期に比べて44%増加した。「ルミア」ブランドで展開するスマートフォンの販売台数は860万台だった。