三菱自動車(7211)は24日、2016年3月期の純利益が前期比15%減の1000億円になりそうだと発表した。前期の利益を押し上げた為替の影響が、今期は一転して重荷となる。市場予想の平均であるQUICKコンセンサス(13日時点、14社)の16年3月期の純利益は1132億円で、会社の見通しは132億円届いていない。年間の配当は前期並みの16円を維持する。
売上高は前期比5%増の2兆2800億円の見通し。アジアや北米の自動車販売が伸びる。為替相場の影響は、対ドルでの円安が営業利益を150億円押し上げるが、対ユーロでは円高を見込み140億円の減益要因。対タイバーツでも165億円の減益要因を見込み、差し引き410億円のマイナスとなる。研究開発投資が膨らむことも重荷。経常利益は14%減の1300億円の見通し。
同日発表した15年3月期の連結決算は、売上高が前の期比4%増の2兆1807億円、経常利益は17%増の1516億円、純利益は13%増の1181億円だった。年間配当は従来予想から1円増やし、前の期比9円減の16円とした。〔日経QUICKニュース(NQN)〕