【NQNニューヨーク=川内資子】8日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに急反発し、前週末比1円10銭円高・ドル安の1ドル=124円45~55銭で取引を終えた。5月の米雇用統計公表後の前週末にドルが対主要通貨で上げたのを受け、目先の利益を確定する目的の円買い・ドル売りが膨らんだ。
ドイツなど欧州国債利回りが上昇(価格は下落)し、欧米の金利差縮小観測からユーロが対ドルで買われた。つれて円が対ドルで買われた面もある。
円の上昇が125円台から124円台に差し掛かると、損失覚悟や持ち高整理を目的とする買いも入って円の上昇は加速したという。
オバマ米大統領が「強いドルは問題」と発言したとする一部報道について、大統領は「日々のドルなどの為替相場の変動についてはコメントしない」と述べて否定した。ただ、ドル売りに歯止めはかからなかった。
円の高値は124円29銭、安値は125円37銭だった。
円は対ユーロで3営業日ぶりに反落し、前週末比95銭円安・ユーロ高の1ユーロ=140円50~60銭で取引を終えた。ユーロの対ドルでの上昇につれ、円売り・ユーロ買いが優勢となった。
ユーロはドルに対して3営業日ぶりに反発し、前週末比0.0180ドル高い1ユーロ=1.1290~1300ドルで終えた。欧州国債利回りの上昇などを受けてユーロ買い・ドル売りが膨らんだ。
ユーロの高値は1.1307ドル、安値は1.1155ドルだった。