ダイエーは20日、赤羽店(東京・北)を全面改装し、中規模店の新業態「フードスタイルストア」1号店として開いた。生鮮や総菜を拡充し、高品質チーズや搾りたてジュース、植物由来の食品や化粧品を集めた専門コーナーなどを設けた。動物の置物がある親子向けのカフェ併設の遊び場も用意し、手薄だった30~40代を狙う。既存店改装を通じて、2015年度中に赤羽店を含め同業態を5店開業する考えだ。
3階建ての売り場面積は計約7500平方メートル(テナント含む)で、食生活の提案を強化した。生鮮品や総菜は産地直送の素材を使うなどして鮮度を訴える。東京23区で唯一の酒蔵の日本酒コーナーを入れたり、晩酌用の珍味を全国から約100品集めたり、他社にない売り場にこだわった。15年度の売上高は改装前の14年度に比べて1割増の36億円を目指す。
有機の野菜や植物由来の化粧品を集めた売り場で健康志向の需要を狙うほか、子育て世帯向けに室内遊具とカフェを併設したテナントも導入した。ダイエーの常連客の7割は50歳代以上だが、近沢靖英社長は「幅広い世代をターゲットにできるように早めに活性化をしていく」と話している。