25日早朝の東京外国為替市場で円相場は大幅に続伸して始まった。8時30分時点では1ドル=118円65~68銭近辺と、前日17時時点に比べ1円75銭の円高・ドル安水準で推移している。24日の米株式市場でダウ工業株30種平均が588ドルの大幅安となり、市場のリスクオフ(リスク資産回避)ムードが強まった。投資家心理の悪化を受けて「安全資産」とされる円が対ドルで買われている。「相場の流動性が乏しく、相場が大きく振れやすい状況」(外国銀行)との指摘があった。
ただ、8時40分すぎには119円08銭近辺まで伸び悩む場面があった。一部通信社が、日本政府関係者が「為替の動きは急だと思う」との認識を示したと伝えたのがきっかけとみられる。
円はユーロに対して反発して始まった。8時30分時点は1ユーロ=137円52~56銭近辺と、同74銭の円高・ユーロ安水準で推移している。対ドルでの円買いが対ユーロにも波及した。
ユーロの対ドル相場は続伸して始まった。8時30分時点では1ユーロ=1.1589~92ドル近辺と、同0.0106ドルのユーロ高・ドル安水準で推移している。米株急落を受けて投資家が運用リスクを取りにくくなり、これまで積み上げてきたユーロの売り持ち高を解消する目的でユーロ買い・ドル売りが優勢になった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕