【NQNニューヨーク=古江敦子】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反発し、前日比47ドル24セント(0.3%)高の1万6049ドル13セントで取引を終えた。米消費者心理が改善し、投資家のリスク回避姿勢がやや和らいだ。前日に大幅下落した後とあって、短期的な戻りを見込んだ買いが入りやすかった。
9月の米消費者信頼感指数は103と、低下の市場予想に反して前月から上昇した。米経済の約7割を占める個人消費で回復の勢いが続いているとの見方から、運用リスクを取る動きが出た。
原油先物相場が反発し、シェブロンやエクソンモービルなど石油株に買いが入った。前日に急落したスイスの資源大手グレンコアの株価が上昇し、素材関連に買いが及んだことも相場を支えた。
ただ、相場の上値は重く、売り優勢で推移する場面もあった。世界景気をけん引する中国の景気減速が長引くとの観測が根強いほか、米連邦準備理事会(FRB)による金融政策の先行き不透明感が相場の重荷になった。
ハイテク比率が高いナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数は6日続落。同26.648ポイント(0.6%)安の4517.321で終えた。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「ヘルスケア」や「資本財/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE6EAE3E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX・サービス」、「素材」など7業種が上げた。「IT(情報技術)」と「一般消費財/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE6E4EAE2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX・サービス」は下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約10億2000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約22億4000万株だった。
個別銘柄では、証券大手が投資判断をそれぞれ引き上げた日用品のジョンソン・エンド・ジョンソンと外食のマクドナルドが上昇。工業製品・事務用品のスリーエム(3M)やクレジットカードのビザも上げた。
日本たばこ産業(JT)への子会社売却を決めたたばこのレイノルズ・アメリカンが高い。中国の電子商取引最大手、アリババ集団の株式を切り離す方針を示したインターネットサービスのヤフーも上げた。
一方、アップルは3%安。スポーツ用品のナイキやホームセンターのホーム・デポも下げた。