東芝の室町正志社長は21日、都内の本社で記者会見した。早期退職や配置転換を含め、2016年3月期中に合計で約1万人の人員削減を実施することについて「痛みを伴うが、今このタイミングで断行する必要があると判断した」と強調した。「もう少し早くやれば、これほどの痛みにならなかったかもしれない」とも話した。
16年3月期の連結最終損益の見通しが5500億円の赤字(前期は378億円の赤字)になることも公表した。「来年からのV字回復が最大の責務だ」と述べた。
医療機器などを手掛けるヘルスケア事業について「外部資本を入れることで成長を遂げたい」と言及。半導体事業の分社については「様々に検討しているが、慎重にシミュレーションしたい」と話した。