【ニューヨーク=共同】吉川元偉国連大使は29日、国連安全保障理事会の公開会合で演説し、核実験を実施した北朝鮮に対する追加制裁決議案の採択について「最優先事項とする必要がある」と述べ、交渉の加速を促した。
吉川氏はこれまで北朝鮮との対話で核開発の進展を防ぐことができなかったと指摘し、強力な制裁決議をまとめるべきだと強調した。対イラン制裁が核合意につながった例も挙げ「制裁は効き目があるとの明白な証拠だ」と話した。
フランスのデラットル国連大使は、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射する可能性に触れ、強い制裁決議案の採択に向け「行動を起こす時だ」と語った。米国代表も北朝鮮への制裁を盛り込んだ決議案の早期採択を目指すと述べた。
北朝鮮と関係が近く、対話による解決を望む中国やロシアの代表は、演説したものの、北朝鮮情勢には触れなかった。