記者団の質問に答えるおおさか維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)=14日午後、大阪市中央区
おおさか維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は14日、地域政党「減税日本」の河村たかし代表(名古屋市長)に、おおさか維新への合流を要請したことを明らかにした。夏の参院選前を想定するが、事実上の吸収合併となり、河村氏は慎重姿勢を示している。
松井氏は14日、大阪市内で記者団に「河村さんをおおさか維新に迎え入れたい。バラバラに戦う必要はない」と語った。すでに複数回にわたり要請。河村氏が衆院京都3区補選でおおさか維新応援のため京都入りした10日にも、協議したという。
背景には、府知事と大阪市長を抱える維新に名古屋市長が加われば、地方主導の政党としての独自性と全国的な広がりを打ち出せる、との読みがある。合流した場合でも、地域政党としての減税は残す考えだ。
ただ河村氏は、朝日新聞の取材に「(党名などを)全部変えるなら別だが」と消極姿勢を示す。2012年や14年にも合流構想は浮上したが実現しなかった。
松井、河村両氏は、参院愛知選挙区(改選数4)の候補者を一本化する方向で一致。ペット関連会社社長の奥田香代氏(51)の公認を14日に決めた減税は、おおさか維新の推薦を求める。だが、松井氏はおおさか維新公認で立候補すべきだとの立場で、難しい調整を迫られそうだ。