死刑判決が確定した元暴力団組長が新たな殺人事件を告白する文書を送っていた問題で、警視庁と神奈川県警は19日、同県伊勢原市の山中の捜索を始めた。遺体が見つかればDNA鑑定などで身元を特定し、死因について詳しく調べる方針。
捜索しているのは、小田急伊勢原駅から北西に約7キロ離れた山中。指定暴力団住吉会系の元組長矢野治死刑囚(67)の指示で遺体を遺棄したとされる男の供述に基づき、この日午前9時40分ごろ、トラックや捜査車両計約10台に乗った捜査員らが現場に入った。付近を通る林道には規制線が張られ、立ち入りを禁じる看板も設置された。
捜査関係者によると、矢野死刑囚が殺害に関与したとされるのは東京都新宿区で不動産業を営んでいた男性。1996年8月に自宅を出たまま失踪し、家族が警察に捜索願を出していた。