十段戦五番勝負第4局で第一着を打つ井山裕太名人=20日午前10時、東京都千代田区の日本棋院、杉本康弘撮影
囲碁の六冠王・井山裕太名人(26)が伊田篤史十段(22)に挑戦している第54期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)の第4局が20日午前10時、東京都千代田区の日本棋院で始まった。2勝1敗とリードして十段のタイトル奪取にあと1勝と迫っている井山名人は、勝てば前人未到の七冠独占を達成する。
対局の舞台は、日本棋院で最も格式の高い和室「幽玄の間」。午前9時53分にまず井山名人が対局室に入ると、報道陣が一斉にカメラのシャッターを切った。続いて伊田十段が入室。定刻の10時に立会人の大矢浩一九段が開始を告げると、井山名人は黒石を左手でつまみ、第一着をゆっくりと右上星に打ち下ろした。敗れた14日の第3局に続き、井山名人は本局で再び悲願達成に挑む。
持ち時間は各3時間で、同日夜までに決着する。