容疑者とみられる男が倒れていた病院の敷地=13日午前6時19分、大阪府泉佐野市、読者提供
未明の閑静な住宅街に、「ウォー」という男の怒声が数回、響いた。大阪府泉佐野市で13日、2階建て民家の住人の男女3人が刺され、父娘が死亡した事件。叫び声を聞き、パトカーの音で目を覚ました近所の住民らは「怖い」「こんな静かな地域で」と不安を募らせた。
家族3人刺され2人死亡、父娘か 娘の知人?容疑者自殺
近所の無職男性(67)は午前3時10分ごろ、叫び声で目を覚ました。大声が断続的に3回、聞こえた。間もなく救急車が到着。家の外に出ると、血を流した山田美穂さん(42)が搬送されるのが見えた。「突然のことで怖い。近所でこんなことが起きるなんて」
この男性によると、美穂さんは両親と3人暮らし。父親の米一(よねいち)さん(72)はウォーキングが趣味で、母親の和美さん(66)は友達の多い人だった。男性は12日朝、自宅から自転車で出かけようとしている和美さんと会い、「おはよう」とあいさつしたという。