イングランド代表の選手に声をかけるエディ・ジョーンズ氏(左)=ロイター
低迷していたラグビー日本代表を「勝つ集団」に変えた前ヘッドコーチ(HC)のエディ・ジョーンズ氏(56)の母親は日系米国人で、妻は日本人。リオデジャネイロ五輪での日本人の活躍は、現イングランド監督の知将の目には、どう映ったのか。
コラム「エディからあなたへ」
知将の目に映った「日本人」とは? エディ氏一問一答
リオデジャネイロ五輪の7人制ラグビー男子で、日本は4位に入り、素晴らしいプレーを見せました。他国が7人制という競技を誤解し、15人制の選手をそのまま連れて行くだけで準備が乏しかった一方、日本はとても良い準備ができ、体の調子も良かった。持っている能力を出し切った印象です。私の中での最優秀選手は後藤輝也(NEC)でした。
一方、日本の女子は良くなかった。動きが遅く、スキルも足りない。7人制という競技を考えてみると、もっといい結果を出すチャンスがあったから、本当にがっかりしました。
日本女子の団体競技といえば、歴史的に非常に良い成績を残しています。特にサッカーとバレーボール。ほかの国よりも体の小さな日本の女子選手が、2011年のサッカーの女子ワールドカップで優勝し、4年前のロンドン五輪のバレーボールで3位に入った。信じられない結果だと感じています。
なぜなのか。日本の女性はとても強烈な個性を持っている一方で、いざという時は、男性よりも協力して何かをすることが得意だと思っています。女性が日本社会を支えている、とまで私は考えています。日本人の特徴として一番に感じるのは「チームの一員でありたいという」気持ち。チーム一体になるというのは、日本の女性にこそ強く表れます。
1996年に東海大学ラグビー…