九州電力は5日夕、川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の原子炉出力を下げ始め、6日未明から定期検査に入った。定期検査で運転を止めるのは、新規制基準下で再稼働した原発では初めて。九電は12月8日にも運転を再開する予定。稼働中の即時停止要請を拒否された鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事は、今度は安全協定に基づく停止要請に含みをもたせている。
定期検査は原子炉等規制法に基づき、営業運転開始から原則13カ月以内に実施される。三反園知事は熊本地震による県民不安を背景に、8~9月に2度、即時停止を要請したが、九電は定期検査まで運転を続ける方針を変えなかった。焦点は、運転再開の判断をどうするかに移っている。
「県としては原発の停止も含まれていると考えている」。9月26日の鹿児島県議会。県幹部は、川内原発に関する安全協定に基づいて九電に求めることができる「適切な措置」に特段の制限はないと答弁した。
新潟県や愛媛県などが電力会社…