JR西日本は31日、三菱重工業の100%子会社「菱重ファシリティー&プロパティーズ(菱重F&P)」で不動産関連事業を手がける「菱重プロパティーズ」を買収すると発表した。取得金額は970億円。JR西はこの買収で、首都圏での不動産事業に力を入れる考えだ。
菱重プロパティーズは、首都圏を中心として住宅など不動産の分譲事業や賃貸事業などを手がける。JR西は、菱重プロパティーズの株式の70%を来年2月に取得して子会社化。残りの30%は三菱重工が持つ。
JR西はこれまで、運輸部門以外の収益の向上を図ってきた。西日本での沿線開発を進めながら、首都圏など関西以外の地域での不動産事業の強化を目標に掲げていた。
一方、三菱重工は、エネルギー関係や機械など競争力を持つ事業への集中を進めており、菱重F&Pが手がける事業の売却を検討していた。