樹季ちゃんをめぐる供述の変遷
両親逮捕から1カ月近く。約3年間所在がわからない梶本樹李(たつき)ちゃん(4)=堺市北区に住民票=の事件は15日、大きく動いた。大阪府警が中断を挟み6日目の捜索で、子どもとみられる遺体を発見した。父親の供述が変遷する中、最悪の結末を迎えたのか。
父親が埋めたと供述した山中に遺体 堺の行方不明男児か
霧が立ちこめ、雨がぱらつく中、捜査員が慌ただしくテントへの出入りを続けた。最初に見つかったのはトレーナー。約40分かけて丁寧に引き上げていった。遺体発見は15日午後2時17分。14日朝に始まった周辺の捜索活動は、2日間で12時間半を超えていた。
現場は大阪府千早赤阪(ちはやあかさか)村の山中の川辺で、旧国道309号から10メートルほど入ったあたり。14日は50人態勢で、東から西に向かって約7メートル、約1・5メートルの幅で土を掘り進めた。父親の卓(すぐる)容疑者(35)は最近になって「遊歩道から下におり、川遊びができる川のそばに埋めた。スコップで50~60センチ掘って埋めた」と供述。具体性に富んでおり、府警は14日中に遺体が見つかると踏んだが、だめだった。
ある府警幹部は14日夜、「今度こそ本当と思っていたが、これもうそかもしれない。それでも供述が出ている以上、諦めずに捜索を続けたい」と話した。
15日午前9時半過ぎから、鑑識課員らが土を掘る幅を30センチほど広げて捜索を再開した。午前中は25人、午後から15人を増員した。