国立太平洋記念墓地で黙禱(もくとう)する安倍晋三首相=26日午前、米ハワイ・ホノルル市、代表撮影
米ハワイを訪問中の安倍晋三首相は27日午前(日本時間28日早朝)、オバマ大統領と真珠湾のアリゾナ記念館を慰霊のために訪問する。首相は慰霊後に演説し、不戦の決意や日米和解の重要性を訴える考え。来年1月に任期満了を迎えるオバマ氏と最後の首脳会談も行い、日米同盟を「かつてないほど盤石」と評価し、さらなる深化を確認する方針だ。
特集:首相、真珠湾訪問
現職の首相が米大統領とアリゾナ記念館を訪問し、慰霊するのは初めて。両首脳は献花と黙禱(もくとう)をした後、真珠湾内で場所を変え、2人そろって演説する予定。首相は真珠湾での演説を、戦後の日米和解の歩みと価値を発信する歴史的な機会と位置づけたい考えだ。
首相は戦後70年の節目を迎えた昨年4月の米議会上下両院合同会議での演説で、日米同盟を「希望の同盟」と称し、「未来志向」を強調した。これを踏まえ今回の演説でも、戦後に日米が和解し、同盟関係を築いた経緯と、未来に向けた不戦の決意を強調する見通しだ。真珠湾攻撃の犠牲者らに哀悼の意を表しつつ、謝罪には踏み込まないとみられる。
両首脳はアリゾナ記念館の訪問…