地方自治体の非正規公務員は増えている
地方自治体で働く非正規公務員の採用や処遇のあり方を検討してきた総務省の有識者研究会(座長・高橋滋法政大教授)は27日、非正規公務員にも賞与(期末手当)などの手当を出せるよう法改正を求める報告書をまとめた。総務省は今後、必要な法改正の検討に入る。
「非正社員にも賞与を」政府指針案 同一労働同一賃金
非正規の国家公務員に手当を支払う規定はあるが、現行の地方自治法によると、自治体で働く非正規公務員には賞与などを支給できない。非正規で働く臨時職員や非常勤職員はもともと、臨時的な仕事や専門性が高い仕事に就くことが想定されていて、支払うのは仕事に対する「報酬」とされているためだ。自治体が独自の判断に基づいて賞与などを支給するケースはあるが、法的根拠のない支給だとして、その是非を巡って訴訟になった例もある。
報告書は、自治体の非正規公務員の給与体系を見直し、通勤手当の支給や、6カ月以上働く人を対象に期末手当の支払いなどを検討するよう求めた。これを受け、総務省は非正規公務員に賞与などを支払えるように地方自治法の改正を検討する。不透明な採用方法を減らすため、地方公務員法の改正も視野に入れる。
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