トヨタ自動車が発表したコンセプトカー「コンセプト・アイ」=4日、米ネバダ州ラスベガス、友田雄大撮影
トヨタ自動車は4日、米ラスベガスで5日に開幕する家電・技術見本市「CES(セス)」にあわせ、ドライバーとやりとりする人工知能(AI)を中核に据えたコンセプトカー「コンセプト・アイ」を初公開した。一部機能を搭載した車両を使い、数年内に日本国内で公道実験を始める。
家電市、車・AIが存在感 米CES、5日開幕
AIでドライバーの表情や動作をデータ化し、緊張や疲れがあると判断すれば、ゆったりした音楽をかけたり、ラベンダーの香りを漂わせたりする。危険な運転状態になった場合は、自動運転に切り替わる。AIと会話することもでき、蓄積したドライバーの好みにあわせて走行ルートを提案してくれる。
トヨタはコンセプトカーを「人を理解し、ともに成長するパートナー」と位置づける。AI研究子会社でトップを務めるギル・プラット氏は記者会見し「人々の運転を助け、安全性をより高める。これがトヨタの未来の車だ」と語った。
AIを使った自動運転をめぐっては、米グーグルが運転手のいない完全自動運転車を開発中。米フォード・モーターや独BMWも、完全自動運転車を2021年までに投入する計画を発表するなど、開発競争が激化している。(ラスベガス=友田雄大)