岡山市内で昨年5月、指定暴力団神戸山口組系池田組若頭の高木忠(ただし)幹部(当時55)を射殺したとして、殺人と銃刀法違反の罪に問われた指定暴力団山口組傘下の組員山本英之被告(32)=愛知県半田市=の判決が30日、岡山地裁であった。松田道別裁判長は「極めて反社会的で、組織的な犯行といえる」と述べ、求刑通り無期懲役を言い渡した。
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検察側は論告で「暴力団組織の者の協力を得た犯行」と述べ、山口組の分裂抗争を背景とした組織的犯行と指摘。白昼の銃撃で一般市民が巻き添えになる危険性が高かったとして無期懲役を求刑した。一方、弁護側は起訴内容を認めたうえで、「組織的関与はない」などと主張していた。
起訴状によると、山本被告は昨年5月31日午前9時50分ごろ、岡山市南区のマンション駐車場で回転式拳銃を4発発射し、3発を高木幹部の左脇腹と左肩、左手に命中させて殺害したとされる。
岡山地裁は裁判員に危害が加えられる恐れがあるとして、裁判員裁判から除外して審理していた。