13日朝、ソウルの韓国特別検察官の事務所に出頭した李在鎔サムスン電子副会長=東亜日報提供
朴槿恵(パククネ)大統領を巡る疑惑を追及している韓国特別検察官の捜査チームは13日、韓国サムスングループの事実上のトップ、李在鎔(イジェヨン)サムスン電子副会長を、1月に続いて贈賄などの疑いで再び事情聴取した。聴取後に、逮捕状を改めて請求するかどうかを決める。
李氏は聴取直前、記者団に対して「本日もすべての真実を特別検察官に誠実に申し上げる」とだけ語った。同チームによる李氏の聴取は1月12日以来。前回は贈賄や横領の疑いで逮捕状を請求したが、裁判所が棄却していた。
李副会長には、サムスングループ内の企業合併に政府が協力する見返りに、朴氏の支援者、チェ・スンシル被告らに資金を提供した疑いがかけられている。特別検察官側が贈賄と判断した金額は、支援を約束した額を含めて総額430億ウォン(約42億円)。李副会長は容疑を否認している。
検察側は再聴取の目的について、前回聴取後の捜査で把握した事実関係などを確認するとしている。検察側は朴氏の対面調査を求めているが、大統領府側との調整が難航。李副会長への再聴取の背景には、朴氏の収賄罪も立件したい思惑もあるとみられる。(ソウル=牧野愛博)