関西電力は23日、運営する関西電力病院(大阪市)の従業員に労働組合との間で定めた上限時間を超える残業をさせたとして、大阪労働局西野田労働基準監督署から是正勧告を受けたと発表した。労働時間の正確な把握や再発防止策を報告するよう指導も受けた。
関電によると、関電病院の従業員2人について、例外的な残業の上限と定めた月200時間を超えて働かせていたという。月200時間の残業の協定は、救急医療や重病者の介助など長時間勤務になる場合の特例として労使で結んでいる。
関電では、高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転延長の手続きを担当していた社員が過労自殺し、労基署から指導を受けた。本店(大阪市)でも社員の残業の割増賃金の不払いで是正勧告を受けた。これを受けて関電は2月以降、原則として残業を月80時間以下にすることを決めたうえ、働き方の見直しや休みをとりやすくする対策を検討している。