定員の約1・5倍の園児を受け入れていた兵庫県姫路市の私立認定こども園「わんずまざー保育園」(小幡育子園長)が、本来は支払う必要がない一部の園児から入園金(1万円)を徴収していたことがわかった。保護者に渡す入園案内にも記していたが、姫路市に提出された入園案内は書き換えられていたという。市は不正を隠蔽(いんぺい)するために書類を改ざんしたとみている。
市によると、幼稚園と保育所の二つの機能を持つ「認定こども園」では、「保育」を利用する園児は入園金を払う必要はない。しかし、同園は「入園のしおり」の「保育料及び諸経費について」の項目に「入園金(新入園児) 10000円」と記載し、徴収していた。保育料の納入方法も定員内の園児は金融機関の口座引き落としとしていたが、定員外の園児は現金で持参するように入園のしおりで求めていた。
しかし、2月の市の定期監査の際に同園から提出されたしおりでは、こうした内容が削られるなどしていた。市によると、小幡園長は「監査を受けるので、市に提出用の入園のしおりを作った」と話したという。
定員外の園児から徴収した保育料については、小幡園長は「現金のまま保管している」と説明しているといい、市は、園の預金通帳を確認されても定員超過が発覚しないようにした可能性があるとみて調べる。(高橋孝二)