東芝本社=東京都港区
東芝は、米原発子会社ウェスチングハウス(WH)に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を、今月中に申請させる方向で最終調整に入った。WHで追加の損失が膨らむリスクを今年度中に取り除き、新年度以降の経営再建を確実にする狙いだ。
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「損失は増えてもクリアになる。年度内に申請できるかどうかの違いは大きい」。東芝幹部は、WHの破産法適用を月内に申請する意義をこう説明した。
早期の申請は、WHの損失拡大を懸念する主力取引銀行からも求める声が強まっていた。申請で東芝に対する債権を確実に回収できるとの思惑に加え、「今年度中に損失を処理し、新年度に『V字回復』する」(主力行幹部)とのシナリオを描いている。
東芝は、WH株式を売却して保…