3回、ノクノイ(左)を攻める井岡一翔=筋野健太撮影
(23日、WBAフライ級タイトルマッチ)
37年前に具志堅用高さんが記録した世界戦14勝に並んだ井岡は淡々と、穏やかに勝利を受け止めた。4戦連続KO勝利がならなかったのは「少し悔しいところ」。ただ静かなほほえみの理由は、記録に並んだと同時に、ダウンを喫した前回防衛戦の反省を生かした「進化」にあるのだろう。
井岡5度目防衛、具志堅さん記録に並ぶ WBAフライ級
今回のポイントは防御だった。
様子見の滑り出し。左ジャブ、右ストレートのコンビネーションを食らわせると、右で応戦してくる相手を見透かしたように、軽いフットワークで下がる。相手の目をしっかり見据えながらなので、体勢も崩れず、次の攻撃も早い。
回を追うごとに挑戦者が前に出てくると、距離を詰めつつ、左右のボディーを多用してダメージを与えた。早い段階から挑戦者の鼻をとらえていたジャブも効いてきた。倒しきることはできなかったが、足は最後まで止まらず決定打を許さなかった。
3月で28歳になった。前日会…