辺野古の海に石が投入された=25日午前9時20分、沖縄県名護市、長沢幹城撮影
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画で、政府は25日午前、名護市辺野古沿岸部を埋め立てる護岸工事を始め、海に砕石が沈められた。工事が進めば、原状回復は困難になる。日米両政府が普天間返還合意をしてから21年が経ち、大きな節目を迎えた。
辺野古移設
辺野古の大浦湾に面した米軍キャンプ・シュワブ北側の浜辺では、午前9時20分ごろ、砂浜に設置された大型クレーンが動き出し、網に入れられた数十個の砕石をつり上げて、波打ち際に沈めた。護岸造成の地盤として海底に敷く捨て石とみられ、計5袋が海に入れられた。その後、午前11時時点までに目立った動きはない。
この日着工したのは、埋め立て予定地の最も北に位置する場所。沖縄防衛局は今後、予定地の外側を囲む護岸を造成し、海を囲み終えた場所から年度内にも土砂の投入を始め、5年間での埋め立て完了を目指す。
政府は当初、今月中旬の護岸工事着工も想定していたが、安倍政権と翁長雄志(おながたけし)知事の両者が支援する候補の一騎打ちとなったうるま市長選(23日投開票)が終わってからの着手となった。
一方、県には25日朝、沖縄防…