世界選手権へ向けて記者会見した柔道男子代表の(左から)原沢久喜、羽賀龍之介、永瀬貴規、阿部一二三、高藤直寿、永山竜樹、橋本壮市、ウルフ・アロン、王子谷剛志
柔道の世界選手権(ブダペスト、8月28日開幕)に出場する日本代表の男女18選手が2日、東京・ナショナルトレーニングセンターで記者会見に臨んだ。
早くも火花を散らしたのは、同じ階級から2人ずつ出場する男子60キロ級と、女子48キロ級の4選手だ。
男子60キロ級はリオデジャネイロ五輪銅メダルの高藤直寿(パーク24)と、初めて世界選手権に挑戦する永山竜樹(東海大)が代表に選ばれた。この2人は昨年12月のグランドスラム東京と、今年4月の全日本選抜体重別の決勝で対戦。永山が2連勝中だ。
リオ五輪は「悔しい思いをした」という高藤は、今回の世界柔道で好結果を残し、2020年東京五輪へ再スタートを切りたい。過去2戦とも一本を奪われて完敗した永山に、「リベンジします」と対抗心を隠さなかった。対する永山も遠慮はない。高藤は東海大の三つ先輩だが、「高藤先輩にまた勝ちたいと思います」と臆さず言った。
女子48キロ級代表の近藤亜美(三井住友海上)と渡名喜風南(帝京大)は、同い年の21歳。リオ五輪で銅メダルを獲得し、3大会連続の世界選手権出場となる近藤は「(渡名喜が)いずれ上がってくる選手だと思っていた。2人が決勝で対戦できればいい」と貫禄のコメント。一方、近藤の背中を追って地力をつけてきた渡名喜は「決勝で当たった時は、必ず倒しにいきます」とライバル心を燃やしていた。(波戸健一)