日ロ両政府は、今月末に実施する北方四島での「共同経済活動」に向けた官民合同調査団の派遣先を、ロシア・サハリン州にする方針を決めた。当初予定していた北方四島へは、6月下旬以降に派遣する方向で調整を続ける。
北方領土特集
北方領土に経済調査団 官民で来月中にも 日ロ首脳合意
共同経済活動は、日ロが北方四島で合弁事業などの共同事業を通じて信頼関係を構築する目的で、調査団には北海道の地元首長や漁業、医療、商工、観光関係者らが参加。日本政府は当初、30日から6月4日まで北方四島に調査団を派遣する方針だった。
だが、現地の受け入れ態勢などをめぐりロシア側との交渉が難航。今回は政府関係者や企業関係者ら人数を限定し、サハリンに調査団を派遣することにした。派遣期間も今月30日から6月1日までに短縮する。
官民合同調査団は、昨年12月の首脳会談で協議していく方針で一致。4月のモスクワでの首脳会談で5月中にも派遣する方向で合意していた。(小野甲太郎)