総会後に記者会見するOPEC議長国サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相(右)と、ロシアのノバク・エネルギー相=25日、ウィーンのOPEC本部、渡辺淳基撮影
石油輸出国機構(OPEC)と、ロシアなど非加盟の産油国10カ国は25日、ウィーンで開いた閣僚会合で、1月から6カ月の予定で始めた原油の協調減産について、来年3月末まで9カ月間延長することで合意した。減産幅は現状を維持する。原油在庫を減らして価格の引き上げをめざす。
原油の減産、来年3月まで延長 OPEC、価格下落警戒
減産に参加するのは、OPEC加盟国と、ロシアやカザフスタンなど非加盟国10カ国。減産に加わっていた非加盟国の赤道ギニアはOPECに加盟した。OPEC加盟国のうち、国内の紛争で生産が落ち込んだナイジェリアとリビアは引き続き減産適用を除外する。全体の減産幅は昨年10月の水準に比べて1日あたり約180万バレルを減らす現在の目標を維持する。OPECと非加盟の産油国は11月末に会合を開き、来年4月以降の減産延長が必要かどうかを判断する。
合意後の原油相場は、市場で一部の投資家が減産幅の拡大などを見込んでいたため、国際指標の「米国産WTI原油」の先物価格は25日、前日比で一時5%以上低い1バレル=48ドル台後半まで下落した。
OPEC議長国のサウジアラビ…