退任が決まったフジテレビの亀山千広社長(60)が26日、最後の定例会見を開いた。得意としたドラマでヒット作を生めなかった悔い。32年間続いた「笑っていいとも!」を終わらせたこと……。社長としての4年間を振り返った。
いいとも終了「大きな決断だった」 退任のフジ亀山社長
――社長在任期間を振り返ると。
決算がすべてを物語っている。業績に直結する視聴率の回復を託されながら、道筋を作れないまま、業績が落ち込んだことに責任を痛感している。フジテレビの制作能力、社員個々の能力が他社に劣っているということではなく、そうした能力を100%、最大限発揮させる環境を作れなかったことがこの業績につながっているのかなと。非常に申し訳なく思いますし、残念に思っています。
まだ改革の道半ば。総合力が集結すれば上昇気流に乗れると思いますので、次の体制に期待したい。
――やり残したことは。
視聴率の回復だけです。ただ、どうすればと言われると秘策があるわけではない。
――社長として取り組んだこと。うまくいかなかったことは。
視聴率トップの座を明け渡した時くらいに僕が(社長を)引き継いだ。制作の人間のみならず、自信を取り戻してやりたい、と。トップに立っていたわけですから、自信を取り戻すことが何よりも力になるはずだというつもりで経営に携わってきた。
ただやはり、数字の回復が遅れれば放送収入が下がってくる。そうすると費用コントロールをしていかなければならない。要は削減ということ。それを強いてしまったことでムードを停滞させてしまったのかな。別のやり方があったのではないかと今になって思う。その時は、下を向かずどう乗り切っていくかを鼓舞したつもりだったが、僕の力のなさだと思います。